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食生活の欧米化文化の浸透や、高齢者の増加により、糖尿病患者が増加しています。
糖尿病は、身近な病気でありながら、様々な合併症リスクがあり、高齢患者になるほどリスクは増幅します。

ここでは、糖尿病看護認定看護師の資格について、その重要性や資格データ、取得方法を紹介します。

糖尿病看護認定看護師とは

糖尿病看護認定看護師は、糖尿病患者とその家族のQOL向上に貢献できる、高い水準の看護を実践します。
この資格は、糖尿病に携わる医療現場において、他の看護職者に対して指導・相談ができる能力を育成するために制定されました。
糖尿病看護認定看護師は、医学的治療の観点のほか、生活習慣や食事指導などの予防的観点や、患者とその家族に対してのコミュニケーション能力を習得します。

糖尿病に関連する資格では、認定看護師のほかに「糖尿病療養指導士」や透析関連の資格があります。

資格保持者

772名(2016年2月1日現在)
認定看護師の中では、人気上位に入る分野ではありません。「糖尿病」という特定の疾患に特化した分野のため、数字だけを見ると人気が低い資格ですが、糖尿病に深く関わる看護師からは人気が高い資格です。

糖尿病認定看護師の役割

糖尿病は慢性疾患のため、投薬や透析などの治療だけではなく、日常的に糖尿病の予防や対策を心がける事が大切です。
患者の心理状態、変化する発達段階・発達課題に応じてアセスメントを行い、適切な支援をする事が糖尿病看護認定看護師の役割です。

フットケアやセルフケアの指導や、血糖パターンのマネジメント能力を活かして、退院後や在宅生活の事も考慮して、患者と家族へ適切な助言を行います。
こうした糖尿病に関する高い看護実践能力を、他の看護職員へ対しても指導、相談を行い、職場全体のレベルアップを図る事も認定看護師の役割です。

糖尿病看護認定看護師の活躍できる職場

糖尿病看護認定看護師は、その分野に特化した看護能力と知識を有しているため、直接患者の診察に携わる外来が主な職場になります。
クリニックでもスキルを活かす事ができますが、認定看護師は資格取得に費用がかかる事から、資格手当の用意や資格取得支援を行っている、大規模の総合病院の外来で勤務される事が多いです。

糖尿病を得意にしている病院では「糖尿病内科」をはじめ、糖尿病に特化した診療科目をがあります。
糖尿病認定看護師は、こうした職場で医師の介助という立場は変わりませんが、より医師に近い立場として、助言や提案、相談、指導を行います。

糖尿病看護認定看護師になるには

認定看護師の糖尿病看護分野の取得方法と、教育内容についてまとめました。
認定看護師の取得基準や費用については、別ページで紹介しています。
(参考:認定看護師を目指す)

資格取得の条件

認定看護師の資格取得の条件は、看護師免許の所有と、看護師免許取得後の実務研修が通算5年以上あること(うち3年以上は認定看護分野の実務研修)です。
糖尿病看護分野の実務研修では、次の3つの要件を満たしている事が望ましいです。

  1. 通算3年以上、糖尿病患者の多い病棟、または外来での看護実績を有すること。
  2. インスリン療法を行っている糖尿病患者または合併症のある糖尿病患者の看護を、合わせて5例以上担当した実績を有すること。
  3. 現在、糖尿病患者の多い病棟・外来・在宅ケア領域で勤務していることが望ましい。

合格率・難易度

第22回認定看護師認定審査では、訪問看護分野の認定看護師を121名受験し、合格者は121名でした。第22回では、受験者が100名を越えて、合格率が100%になった唯一の分野でした。

糖尿病の一つの疾患の特化している事や、受験者が糖尿病の知識を身につけたいという想いが強い事が、合格率が高い要因です。
認定看護師教育課程を受講すれば、高い確率で取得できる資格ですが、当然必要な勉強時間を確保しなければ落ちてしまうリスクもある難易度です。

糖尿病看護認定看護師の教育機関

2015年4月現在の認定看護師の糖尿病看護分野の教育機関は次の通りです。

●地域医療機能推進機構本部研修センター認定看護師教育課程(千葉県)
2015年度休講

●日本看護協会看護研修学校 (東京都)
開講月:4月/開講期間:12ヶ月/定員:30名

●日本赤十字看護大学看護実践・教育・研究フロンティアセンター(東京都)
2015年度休講

●岡山県立大学 認定看護師教育センター(岡山県)
開講月:6月/開講期間:8ヶ月/定員:24名

●福岡県立大学看護実践教育センター(福岡県)
開講月:6月/開講期間:10ヶ月/定員:18名

糖尿病看護認定看護師の教育カリキュラム

認定看護師の糖尿病看護分野のカリキュラムや所要時間は、各教育機関によって違います。
ここでは日本看護協会看護研修学校の教育科目を紹介します。

●共通科目:150時間
認定看護師に必要な共通の能力を養うための科目、「看護管理」「リーダーシップ」「文献検索・文献講読」「情報管理」「看護倫理」「指導」「相談」「対人関係」「臨床薬理学 」「医療安全管理」の10科目をそれぞれ15時間ずつ履修します。

●専門基礎科目(120時間)
「疾病及び治療方法の理解」を45時間、「患者及び家族・重要他者などの対象理解」「援助方法」を各30時間、「糖尿病ケア概論」を15時間、合計4科目120時間を履修します。

●専門科目(105時間)
「治療法と生活調整・療養支援」「合併症の病期に応じた生活調整・療養支援」を各45時間、「ライフステージに応じた生活調整・療養支援」を15時間、合計3科目105時間履修します。

●演習(210時間)
次の4つの分野の科目を合計210時間履修します。
「糖尿病ケアシステム立案技術」「血糖パターンマネジメント技術」「フットケア技術」「ケースレポート」

●実習(225時間)
糖尿病看護認定看護師としての実践・指導・相談に関する能力を養います。

●学内ケースレポート発表会(全学科合同)
学科で選出された学生の口演発表や、全員参加のポスターセッションで学んだ成果の発表と共有を行います。

以上の合計で810時間の教育カリキュラムを受ける事で、糖尿病のスキルを習得し、認定看護師認定審査の受験資格を取得できます。
教育機関によっては、一部教育科目が省略されて、700時間未満の履修時間になっている所もあります。

糖尿病看護認定看護師は、内科を中心に取得しておくと転職が有利な資格

内科の患者の中で、糖尿病は常に患者数上位に入る疾患です。
職場の資格取得補助がある病院や教育機関の数が少ない事から、資格保持者は伸び悩んでいますが、病院やクリニックから見れば、糖尿病のスペシャリストは貴重な存在です。

糖尿病看護認定看護師を持っていれば、病院の外来やクリニックなど、内科診療をしている病院への転職が有利になります
病棟への異動が嫌な方や、長く同じ科目の外来ナースとしてキャリアを積み重ねていきたい方にオススメの資格です。

まとめ

  • 糖尿病看護認定看護師は、専門知識を活かした処置をはじめ、患者や家族へ生活習慣やセルフケアの指導を行う
  • 認定看護師の中でも、身近な慢性疾患に特化した数少ない分野
  • 糖尿病看護認定看護師は、外来やクリニックなどの診察介助で医師に近い立場として助言や提案、指導を行う
  • 症例数が多い疾患のため、糖尿病看護認定看護師は取得しておくと転職が有利になる

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