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医学の進歩により、新生児の死亡率は減少しています。
これに比例して、高度な医療や看護を必要とする新生児は増加しています。

ここでは、集中ケアを行わないと生存できない新生児を救う「新生児集中ケア認定看護師」について紹介します。

新生児集中ケア認定看護師とは

新生児集中ケア認定看護師は、急性期にあるハイリスク新生児の身体的ケア、および新生児の神経行動学的発達と親子関係形成の支援を行います。

現在、新生児医療の業界では低出生体重児の増加や不妊治療による多胎児の増加に伴い、NICUの病床は常に満床、さらに医師不足も重なって、看護師が新生児や家族に関わる重要性が高まっています。

より高い看護実践能力を持った看護師を配備する事で、医療の質をあげる事を目的に制定されたのが、新生児集中ケア認定看護師です。

資格保持者

360名(2016年2月1日現在)
小児医療の中でも、新生児集中ケアに分野が特定されている事から、資格保持者の数は認定看護師の中では少ないです。
しかし、新生児医療に携わる看護師は、スキルアップを目指す方が多く、NICUや集中ケアが必要な新生児病棟で勤務している看護師からは人気が高い資格です。

新生児集中ケア認定看護師の役割

集中ケアが必要な新生児は、正しい看護を行わなければ、生命の危機や合併症、後遺症のリスクが高まります。
新生児集中ケア認定看護師は、現場で豊富な知識と経験を活かして、常に的確な判断や処置をしてレベルの高い看護を提供します。
チーム内ではリーダーシップを発揮して、看護職の同僚の指導、支援、相談を行い、チーム全体の看護レベルを引き上げていく役割を担います。

また、新生児集中ケアは新生児の治療だけではなく、家族のケアも重要です。なかには健康で生まれてこなかった事で精神的ストレスを抱えたり、親子関係が崩壊する事もある、人生でとても大切な時期です。
早産や疾病に対する理解を深めて、家族への理解と今後の育児への協力を得たり、不安を少しでも解消させてあげる事が認定看護師に求められています。

新生児集中ケア認定看護師の活躍できる職場

新生児集中ケア認定看護師は、主にNICU(新生児集中治療室)で勤務する看護師が資格を取得して、その後もNICUで勤務される方が多いです。
NICU以外にも、新生児病棟や、難病などを扱う外来や産婦人科などでスキルを活かして働く方法もあります。
大規模な病院では、新生児科や未熟児科といった診療科目で、新生児集中ケア認定看護師のポストを用意している事もあります。

新生児集中ケア看護認定看護師になるには

認定看護師の新生児集中ケア分野の取得方法と、教育内容についてまとめました。
認定看護師の取得基準や費用については、別ページで紹介しています。
(参考:認定看護師を目指す)

資格取得の条件

認定看護師の資格取得の条件は、看護師免許の所有と、看護師免許取得後の実務研修が通算5年以上あること(うち3年以上は認定看護分野の実務研修)です。
新生児集中ケア分野の実務研修とは、次の3つの要件を満たしている事が望ましいです。

  1. 通算3年以上、新生児集中ケア部門での看護実績を有すること。
  2. 在胎32週未満の早産児あるいは疾病を持つ正期産児の生後1週間以内における重症集中ケア及び親・家族の看護を5例以上担当した実績を有すること。
  3. 現在、新生児集中ケア部門で勤務していることが望ましい。

合格率・難易度

第22回認定看護師認定審査では、訪問看護分野の認定看護師を31名受験し、合格者は31名でした。
決して難易度が低い分野ではありませんが、NICU勤務などレベルの高い看護師が目指す分野という事もあり、高い合格率になっています。

新生児認定看護師の教育機関

2015年4月現在の認定看護師の新生児集中ケア分野の教育機関は次の通りです。

●北里大学看護キャリア開発・研究センター認定看護師教育課程(神奈川県)
開講月:10月/開講期間:6ヶ月/定員:30名

新生児集中ケア認定看護師の教育カリキュラム

認定看護師の新生児集中ケア分野のカリキュラムを、北里大学看護キャリア開発・研究センター認定看護師教育課程を例に紹介します。

●共通科目:120時間
認定看護師に必要な共通の能力を養うための科目、「看護管理1」「リーダーシップ」「文献検索・文献講読」「情報管理」「看護倫理」「指導」「相談」「対人関係」「臨床薬理学 」の8科目が必須科目で各15時間ずつ履修します。
「医療安全管理」の15時間を希望により選択して履修する事も可能です。

●自由科目:0〜30時間
「看護管理2」「コンサルテーション」の2科目を各15時間ずつ自由科目として履修できます。必須科目ではないので選ばない事もできます。

●専門基礎科目(150時間)
「新生児集中ケア概論」「フィジカルアセスメント」「安全管理」「ハイリスク新生児の親の理解」を各30時間、「新生児集中ケアにおける臨床薬理」「ストレスマネジメント」を各15時間、合計6科目150時間を履修します。

●専門科目(120時間)
「新生児集中ケア方法」を60時間、「新生児の病態とケア」を30時間、「新生児集中ケア技術論」「新生児集中ケア指導 」を各15時間、合計4科目120時間履修します。

●演習・実習(240時間)
学内演習を60時間、実習を180時間履修します。

以上の合計で630時間(最大675時間)の教育カリキュラムを受ける事で、新生児集中ケアのスキルを習得し、認定看護師認定審査の受験資格を取得できます。

また、北里大学の新生児集中ケア認定看護師教育課程では、日本周産期新生児医学会 新生児蘇生法普及事業、新生児蘇生法インストラクターコースを併せて受講する事もできます。

新生児集中ケア認定看護師は、母性看護専門看護師とは違う特性を持つ

NICUなどで勤務する看護師や助産師が目指す資格には、新生児集中ケア認定看護師のほかに、母性看護専門看護師があります(参考:母性看護分野の専門看護師)。
母性看護専門看護師は、新生児の集中ケアだけではなく、分娩や妊娠中の母親のケアにも重点を置いた資格で、助産師からの人気が高いです。

新生児集中ケア認定看護師は、出産後に集中ケアが必要な未熟児や疾患のある新生児の看護を行うための資格です。
一部では助産師が資格取得された事例もありますが、主にNICUで勤務する看護師から人気の資格です。

つまり、NICUなど新生児への看護に携わっている助産師を持っていない看護師の方は、母性看護専門看護師よりも、新生児集中ケア認定看護師を目指した方が効率的に必要なスキルを身につけられます。

まとめ

  • 新生児集中ケアは、医学の進歩や医師不足問題によって看護の重要性が拡大している集中ケアが必要な新生児への看護を行う
  • 新生児集中ケア認定看護師は、新生児への適切な治療や処置、看護だけではなく、新生児の親や家族へのケアも行う
  • 新生児集中ケア認定看護師は、NICU(新生児集中治療室)で勤務している看護師から人気の資格
  • 助産師の資格を持っている方は、新生児集中ケア認定看護師ではなく、母船看護専門看護師を目指す傾向がある

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