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認定看護師の中で、2010年に特定され2012年より認定監視した新しい分野で「慢性心不全看護分野」があります。
すでに資格保持者は200名を超えている注目の分野です。

ここでは、これから認定看護師を目指す看護師のために、「慢性心不全看護認定看護師」についてまとめました。

慢性心不全看護認定看護師とは

慢性心不全看護の主な患者は、心不全や心筋梗塞、不整脈などの心臓の病気の慢性疾患です。
慢性心不全看護認定看護師は、身体機能の回復促進、心不全増悪の回避・予防のためのケアを行うほか、安定期、増悪期、終末期の各病期に応じた生活調整と指導を行います。

心臓疾患は仮に経度で命の危険がない病状でも、患者は大きな不安を抱え精神的ストレスも大きいです。
また、治療、療養過程のおいて、呼吸困難や夜間の多尿などがあり寝不足に陥ることや、食事制限が必要になり生活にストレスを抱える事があります。
認定看護師はそれぞれの疾患の知識や、患者とその家族の性格や不安を持つ気持ちを理解し、緩和ケアに努めるとともに、メンタルケアを行いストレスを軽減させ治療へのモチベーションを向上させます。

このように、治療だけではなく生活と精神面での看護・ケアが必要な症状が多いため、看護師のエキスパートが必要だと認められ、認定看護師に新しく「慢性心不全看護」が特定されました。

資格保持者

238名(2016年2月1日現在)
2012年から認定開始した資格ですが、すでに200名を超える資格保持者がいます。
分野特定前から興味を示していた方の資格取得が一巡した事で、今後は若干資格保持者の増加ペースが落ちると予想されていますが、すでに全国で3つの教育機関が認定を受けていて、今後も安定した人気で資格保持者の増加が見込まれる分野です。

慢性心不全看護は、現場の看護師の力量が患者と家族に影響を与える部分が大きい分野です。
特定の疾患に限定した分野ですが、高い看護実践能力を持つ認定看護師のニーズは高まっています。

慢性心不全疾患看護認定看護師の役割

慢性心不全疾患看護認定看護師の役割は、患者とその家族に対して、知識と経験を活かして看護実践や、治療・回復のための指導、生活相談をします。
慢性心不全疾患の治療と予防法は、食事制限など生活にストレスを感じる事もあります。認定看護師は症状や患者の好みを理解し、少しでもストレスなく生活を送るための提案と情報提供をする事が求められます。

最近では糖尿病や高血圧などの生活習慣病が慢性心不全の原因になる事が増えています。
慢性心不全看護認定看護師は、セミナーや生活相談会、院内勉強会、同僚の指導・相談などを通じて、幅広い領域で習得したスキルを周囲に情報提供していく役割を担います。

慢性心不全疾患看護認定看護師の活躍できる職場

慢性心不全疾患看護認定看護師の職場は、主に回復期病棟などの慢性心不全患者が多い病棟になります。
ほかにも、内科や循環器科などの外来、クリニックや、在宅医療などで活躍できます。
資格を活かして働ける領域は幅広いですが、認定看護師の資格取得時の負担(半年の教育課程)が大きいため、現在は大規模病院の病棟ナースに資格所有者が集中しています。

慢性心不全疾患看護認定看護師になるには

認定看護師の慢性心不全疾患看護分野の取得方法と、教育内容についてまとめました。
認定看護師の取得基準や費用については、別ページで紹介しています。
(参考:認定看護師を目指す)

資格取得の条件

認定看護師の資格取得の条件は、看護師免許の所有と、看護師免許取得後の実務研修が通算5年以上あること(うち3年以上は認定看護分野の実務研修)です。
慢性心不全疾患看護分野の認定看護師を取得のための実務経験は、次の3つの条件を満たしている事が望ましいと看護協会が定めています。

  • 通算3年以上、心不全患者の多い病棟での看護実績を有すること(その間、外来、在宅ケア分門での看護実績を含んでよい)。
  • 心不全の増悪期から回復期にある患者の看護を5例以上担当した実績を有すること。
  • 心不全患者の多い循環器系病棟或いは外来、在宅ケア部門で勤務していること。

合格率・難易度

第22回認定看護師認定審査では、慢性呼吸器疾患看護看護の分野の認定看護師を54名受験し、合格者は52名でした。まだ制定されて間もない資格ですが、高い合格率を誇っています。
専門領域の勉強から、緩和ケアに通じる科目など、幅広い看護現場で役に立つ科目が多い分野です。
難易度はほかの認定看護師の分野と同等で、教育機関でしっかり勉強をすれば、認定審査の合格は難しい事ではありません。

慢性心不全疾患看護認定看護師の教育機関

2015年11月現在の認定看護師の慢性心不全疾患看護分野の教育機関は次の通りです。

●北里大学看護キャリア開発・研究センター認定看護師教育課程 (神奈川県)
開講月:10月/開講期間:6ヶ月/定員:30名

●兵庫県看護協会認定看護師教育課程(兵庫県)
開講月:7月/開講期間:7ヶ月/定員:30名

●熊本保健科学大学キャリア教育研修センター認定看護師教育課程 (熊本)
2015年度休講

慢性心不全疾患看護認定看護師の教育カリキュラム

認定看護師の慢性心不全疾患看護分野のカリキュラムや所要時間は、各教育機関によって違います。
ここでは、看護協会が定めている、認定看護師教育基準カリキュラム基準を紹介します。

●共通科目:105〜150時間
認定看護師に必要な共通の能力を養うための科目、「看護管理」「リーダーシップ」「文献検索・文献講読」「情報管理」「看護倫理」「指導」「相談」の7科目を必修科目として、それぞれ15時間ずつ履修します。
「臨床薬理学」「対人関係」「医療安全管理」の3科目を選択科目として、各15時間、教育機関が用意できます。

●専門基礎科目(120時間)
「心不全の病態生理と診断および治療」を45時間、「心不全患者の身体機能、認知・精神機能評価」「患者・家族、重要他者への理解と支援」を各30時間、「心不全看護概論」を15時間、合計4科目120時間を履修します。

●専門科目(150時間)
「慢性心不全の療養生活の支援技術」を90時間、「慢性心不全患者の症状マネジメント」「慢性心不全患者の急性増悪に対する看護支援技術」を各30時間ずつ、合計3科目150時間履修します。

●学内演習(60時間)
慢性心不全疾患について、モニタリング、コンサルテーション、プレゼンテーションを通じて学内演習を60時間履修します。

●臨地実習(180時間)
慢性心不全患者に対し、他職種と協働しながら、水準の高い看護実践を行い、他の看護職者に対して、指導、相談ができる能力を高める事を目的に、臨地実習を180時間履修します。

以上の合計で615時間(+45時間)の教育カリキュラムを受ける事で、慢性心不全疾患看護のスキルを習得し、認定看護師認定審査の受験資格を取得できます。

慢性疾患関連の認定看護師を自己負担で目指しにくい理由

慢性心不全疾患に対する看護は専門知識が必要ですが、現場で働く看護師は、ほかの疾患患者への悩みも併せ持っているため、特定の疾患に対しての認定看護師取得を自己負担で目指す方が少ないです。

そのため、病院側が院内で慢性心不全疾患看護や、慢性呼吸器疾患看護、糖尿病看護をはじめ、それぞれの領域のプロフェッショナルの認定看護師を効率的に配置できるように、マネジメントしながら認定看護師の育成に取り組んでいます。

まとめ

  • 慢性心不全疾患看護認定看護師は、2012年から認定開始した新しい資格
  • 慢性心不全疾患看護認定看護師は、主に心不全や心筋梗塞、不整脈などの患者のケアと生活指導を行う
  • 慢性心不全疾患看護認定看護師は、患者の意思を尊重しつつ、ストレスが少ない治療・予防法を提案する
  • 慢性心不全疾患看護認定看護師は、大規模施設の病院側が看護師を指名して認定看護師を目指すように指示する事が多い分野

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